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12月8日は「釈尊成道会」(しゃくそんじょうどうえ)です。

お釈迦様が悟りを開き、仏(覚者)となった事を成道といい、これを記念して修する法会です。


~~お釈迦様成道までのあらすじ~~


釈迦族の王子として生を受け、結婚し子供をもうけます。

世継ぎが出来た事で29才のとある夜半、王宮を抜け出し全てを捨てて出家します。

そして幾人もの仙人、師のもとで修行をしましたが、悟りを得ることが出来ませんでした。

滅食、絶食と倒れるほど厳しい修行を行いましたが、人生の苦を根本的に解決することは出来ないと悟って、難行苦行を捨てます。

↓パキスタン、ラホール博物館にある釈尊苦行像
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衝撃的な仏像ですよね。私も初めて見た時は修行が怖くなりました。

苦行を突き詰められたお釈迦様は、独自の道を歩みます。

沐浴の後、村娘のスジャータから乳粥の布施を受けます。

これまでは、村に近づくことや、娘(女性)と会う事、乳粥(肉食)を食べることも禁じていました。

栄養のある食事をし、気力の回復を得て、菩提樹の下で「今、証りを得られなければ生きてこの座をたたない」という固い決意で瞑想に入りました。

すると、釈迦の心を乱そうと悪魔たちが妨害に現れます。

壮絶な戦闘が丸1日続いた末、お釈迦様はこれを退け大悟します。

この日が12月8日、お釈迦様は35才です。


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「悟り」というと、凡人には縁もゆかりもない途方も無いものだと思われがちです。

「大悟」と言うと途方もない事かもしれませんが、「悟り」とは小さな事の積み重ねだと私は思います。

小さな悟りは、何事かの中にあります。

日々の努力、探求の積み重ねによって私たちはある日、分かる時が来ます。

これを、私は「時の問題」と教わりました。

私達にはいつの日にか、分かる「時」が訪れるのだと。

妙法蓮華経でも、「救われる時」「分かる時」「気づく時」「見えてくる時」と「時」の問題について多くの記述があります。

共通しているのは、求める心、求め続ける心、あきらめない心です。

その時が来るまで、たゆまず努力、探求することです。

努力と言うとがむしゃらな感じがしますが、そうではなくて、怠けたり忘れたりサボったりしないで、本当の目的、目標を理解していれば、おのずと道は開けてゆくのでは?と私は思います。

この世で分からなくても、来世に繋がるとも・・・。そんな気の遠くなる時間をかける、または時間をかけて良いものが「悟り」というものではないでしょうか?

それも、少し少しの段階を経てです。少しづつ分かってゆけば良い。

大切な事を少しづつ理解して、少しづつ成長すれば良いのだと思います。

私達の心が、仏様の心に変わってゆくのが喜びを得ることであり、幸せと感じられる事だと思います。

ですから頑張りすぎてムキになったり、周りが見えなくなっている様な努力は本末転倒ですよね。

お寺はそのお手伝いをする所だと私は思っています。

共に求め、共に心を良い方向に変えて行きましょう。

釈尊成道会は、若き日のお釈迦様を思い返して私達は現在どうするべきか考える日でもあります。

お題目をお唱えし、自身を修養致しましょう♪


↓大法寺のお釈迦様。やっぱりこんな穏やかで優しいお顔が好きです(^人^)
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南無妙法蓮華経

東京都仏教連合会主催の「成道会の集い」はこちら→東京都仏教連合会

【開催日時】平成24年12月6日(木)  開場は12:30~

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